12月21日 石山流成長戦略ーその7ー

pro_photo02[2].jpg これまで、「海底資源」、「海洋資源」の開発こそ、日本のエネルギー問題を解決し、日本経済と日本人の心に新たな活力を与えるとの指摘を行ってきた。

 ちょうど、この海洋開発のシリーズを書き出した頃、政府は、来年度の予算で重点配分する特別枠「日本再生重点化措置」として、39事業が選定された。この中に、海底資源の調査機器整備、54億円が盛り込まれた。もちろん、重点化されないより良いが、この予算では十分と言えず、また、重点事業が39とは、百花繚乱的ではなかろうか?

 その一方で、海洋資源開発は、地味ながらも進捗している面も、もちろんある。その中で、期待しているのは、新たな海洋資源調査船、「白嶺」の建造・調達である。この新型「白嶺」は、来年1月の完成予定で、2月より海域の調査に入る予定でいる。総トン数は6,200トン、海底調査のための大型機器投入に使用される大型クレーンを装備している。この完成により、海底熱水鉱床やコバルトリッチクラスと開発の更なる加速が期待できる。

 日本周辺の熱水鉱床は、沖縄トラフや伊豆・小笠原海域において、分布しているが、世界的に見ても、分布水深が700m〜1,600mと浅く、開発に有利である。また、コバルトリッチクラストは、南鳥島海域の1,000m〜2,400mに分布している。

 いずれにしても、今後10年間内の商業化を目標としているものであり、ここにこそ、今より更なる予算の重点化を行い、大々的に『国策』とすべきことと考えている。

12月18日 石山流成長戦略ーその6ー

1323757680[1].jpg 韓国の排他的経済水域に、中国の漁船が進入し、違法操業を続けている事件に関しては、このブログでも以前に書いた。この韓国と中国の事件は、ついに違法操業をしていた中国の漁船長が、韓国の海洋警察隊員を刺殺するまでに至り、両国間の国際問題へと発展している。この原因は、中国の近海においては、乱獲により、魚が減っているためであり、「中国の口」を満たすために、他国の海を犯すまでになっている。昨年9月、尖閣諸島近海で、やはり違法操業を繰り返していた漁船を、海上保安庁が取り締まりを巡り、日本と中国の間で一悶着を生じたことは、我々の記憶に新しいところである。韓国との間の事件にしても、尖閣諸島での事件にしても、中国の態度に対しては、腹立だしいものを感じるし、また、非を書けば、いくらでも書ける。しかし、本項は、それが主旨ではないので、今回は、触れない。 しかし、海底資源、海洋資源、そして水産資源が多く眠る日本の海に、中国と限らずに、他国が狙いを定めてくる可能性は非常に高いと思われる。

 日本の海(領海+排他的経済水域)の面積は世界第6位の447万 km2であるが、「体積」は、1,580万 km3であり世界第4位である。当然であるが、海水は真水ではない。主要な成分として、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、硫酸カルシウムなどといった物質を含んでいる。これらの成分を精製し、我々は、「食塩」として使ってきている経緯がある。

 その一方で、微量ではあるが「ウラン」も海水には含まれている。通常、海水1トン当たり約3 mgのウランが含まれており、日本近海には、約520万トンのウランが黒潮によって流されてくる。520万トンの0.2%を捕集することができれば、日本の原子力発電に使用する1年分を賄うことができる量である。

 私は、福島の原発事故の惨状と、今尚、福島県民を中心に放射能の問題で苦しむ多くの方々を見るにつけ、「原発をこれ以上作らず、減原発を進め、計画的に脱原発」に至らねばならないと考えている。しかし、その一方で、海自体が含んでいる物質、所謂、「海洋資源」もまた、海の大いなる可能性の一つであることに間違いはない。

12月15日 石山流成長戦略ーその5−

image[6].jpg 国会は閉じたものの、党内では「税と社会保障の一体改革」と称して、所謂、消費税の増税論議が行われている。現在、年金、医療、福祉に関わる社会保障給付費は、2008年に94兆円であったものが、少子高齢化の進行に伴い、2025年には、141兆円と推計されている。このため、国が社会保障関係のために支出している経費も、毎年1兆円規模で拡大している。この支出を、消費税の増税により賄う必要があると、野田政権は考えている。消費税による歳入は、1%につき約2.5兆円であり、現行の5%より10%に引き上げるれば、12.5兆円の税収の上積むを見込むことができるとの考えである。

 国として、増大する社会保障に関わる経費をどのように賄うかは、解決せねばならぬ大きな課題であることに間違いない。しかし、「同じサービス」にも関わらず、その「代価だけが値上がり」することに、多くの国民の皆さんは頭では納得しても、心では納得できないのではなかろうか。

 ジョン・F・ケネディーは、大統領就任時に、「月を目指す」と宣言すると同時に、「あなたがたが祖国のために何ができるかを考えて欲しい」と訴えた。JFKの死後、1969年に、アメリカは月にたどり着いた。しかし、冷静に考えれば、実利としてアメリカが月に行ったからといって、その国民一人一人の生活が豊かになったとは思えない。寧ろ、莫大な税金を無駄にしただけなのかもしれない。しかし、確実いえることは、「月を目指す」という言葉に、ベトナム戦争の不穏な影が覆っていたアメリカ人の心に「夢」と「勇気」を与えたはずである。

 私が言いたいのは、政治とは、「夢」と「現実」の両者を含まなくてはならないと思う。

 社会保障費の増大を解決することは、現実として取り組まねばならない国民的な政治課題である。

 では、しかし「夢」は?

 私は、多くの方々に、「日本の海には、日本が自給できるだけの資源が眠っています。まだ、技術が追いつかないだけです。」とお話しさせていただく、すると、そのほとんどの人が、目を輝かせ、「すぐにやるべきだよ!」と答えてくれる。1960年代、今から半世紀前に、月に行こうとしたことに比べれば、これからの海洋開発は、実現に近い夢なのではなかろうか?

12月12日 石山流成長戦略ーその4ー

image[1].jpg 日本の海(領海+排他的経済水域)には、海底資源が豊富に眠っている。

 1) 東シナ海には、1,000億バレルで、イラクの油田に匹敵するほど埋蔵量を有すると言われていいる。

 2) 海底の「コバルト・リッチ・クラスト」には、 鉄、マンガン、コバルト、白金などが存在する。

 3) 「海底熱水鉱床」には、 亜鉛、銀、銅、金、鉛、ガリウム、セレン、テルルなどの鉱物、レアアースを含有している。特に、沖縄トラフや小笠原海域の海底熱水鉱床は、水深400 m~600 mと浅く、実用化の可能性が高いと言われている。

 4) 「メタンハイドレート」 は、天然ガス換算で100年分のメタン(メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアム)が眠っていると言われている。

 これら日本の海の資源開発に関しては、あまり報道されることがない。しかし、日本として全く手を付けていないわけではない。明確な海洋政策に対する方針がなかった日本であるが、2007年に「海洋基本法」が制定され、さらにそれに基づいて海洋開発のロードマップとして2008年に「海洋基本計画」が策定されている。基本計画の中では、海底熱水鉱床、メタンハイドレート、石油、天然ガスに関しては、当面の探査、開発の対象とすることとし、特に、海底熱水鉱床とメタンハイドレートを、今後10年を目途に商業化を実現することを目標にしている。ところが、まだまだ、予算規模として小さいのが現状である。

 「資源がない」ということが、日本経済のリミッターとなり、さらに、我々、日本人の気持ちを委縮させる原因の一つとなっている。しかし、それは間違いであり、上記の海洋資源の開発に成功すれば、エネルギー的にも、経済的にも、大きなアドバンテージとなる。私は、このような前進が見込まれることにこそ「成長戦略」の中核に置くべきであると考える。さらに、このような前向きな政策、「成長戦略」でなくては、国民の皆さんに、本当の『夢』や、将来に対する『光』とならないと、私は考えている。

12月8日 石山流成長戦略ーその3ー

2009_06_08_浦戸諸島_塩釜_20.jpg これから海洋は、日本にとっても、他国においても、『宝の海』として、益々、重要性を増してくる。だからこそ、中国が漁船団を組み、韓国の排他的経済水域に進入し、違法操業を行っていることでも明らかである。

 先日のブログにおいては、日本の排他的経済水域内は、1) 海底資源、2) 海洋資源、3) 水産資源、が豊富に存在し、それを開発することが日本の経済成長に大きく貢献すると書いた。私たちは、小中学校の頃に、日本は『加工貿易』の国であると習ったものである。今でも、それは基本的に変わらぬ貿易体質である。他国より原材料を輸入し、高い技術を持って、それを製品にし輸出を行ってきた。1980年代、SONYの「ウォークマン」が登場し世界中で大ヒットした。80年代後半、貿易黒字のつけが廻り、アメリカで日本車が叩き壊される事件が頻発した。戦後の復興から立ち直り、戦前から、もっと極端に表現すれば、戦国時代より開花しつつあった日本人が潜在的に持つ、手先の器用さ(もとを正せば、これらは稲作によって培われ後天的に獲得したものと考えられているが、本論とは違うので、今回は割愛)に由来するものであったと思っている。

 しかし、時代は間違いなく変わったのである。技術は必ず模倣され(例え、それがうわべだけとしても)、それは、経済的な理由だけでしかないが、人件費の安い地域(国)へと、その生産拠点を移していくことは、2,500年前のローマから繰り返された必然的な事実である。この日本が本当の意味で経済的にもういちど優位性を保ちたいのであるなら、『根本的な原料』を握らねばならないのである。まして、日本は、エネルギー自給率4%、石油の99.8%を、他国に依存している。自動車も家電製品も、ダンピング価格のような安売りを強いられるなら、最終的に、世界で有数に物価の高い日本では、当然、人件費は他国より高いのが当たり前である。安売り競争をしたら必ず負けるのは当たり前であり、決定的な負けが決まるまで、日本の労働者は、身を削りながら働くことを強いられてしまうのである。

 故に、この日本が、もう一度、経済的に勝ちたいのであるなら、それがこの国に住む人々の幸せだとするならば、『原料』を、握ることしかないのである。

 それが、「日本の海」に、ある。

12月7日 石山流成長戦略ーその2ー

nessui.jpg 今日(7日)夜のNHKのニュースで、韓国の排他的経済水域に中国の漁船が数艘、隊列を組んで入り込み、違法操業をしている映像を流していた。背景には、中国沿岸における漁獲量が、近年の中国の乱獲により大幅に減少していることが原因であるとのこと。東シナ海の日本の排他的経済水域の境界上で天然ガスを採取しだしたことが問題になったことも、まだ真新しいこととして私たちの記憶にある。これらは、ちょっとした実例であり、今後、各国の海洋資源の奪い合いが熾烈になるのは、火を見るより明らかと思われる。

 前回のブログでは、日本は、「資源が無い国」と、我々は教えられてきたが、それが間違いであると記した。日本の海洋(領海+排他的経済水域)には、大いなる資源が眠っているとも書いた。

 それは、何かと言えば、次の通りである。

1) 海底資源、2) 海洋資源、3) 水産資源、である。

 次回より、これらのことについて、詳細に書かせて頂く。

 

12月6日 石山流新成長戦略-その1-

海2.jpg 野田政権になり新しい成長戦略として、経済産業省内の産業構造審議会新産業構造部会にて、『日本再生戦略』に関しての議論を行い、これまでの議論の中間整理を提示した。その中において、医療・介護、健康関連のヘルスケアやエネルギー、農業・食品などを、産業空洞化対策の重点産業と位置づけ、規制緩和や税制優遇を実施することなどを盛り込んでいる。端的に言えば、これらのことで、大きな傷を負っている日本を、日本人に、もう一度、元気を取り戻してもらおうという考えであるようだ。

 どの項目も、重要な分野であり、重点的に行う必要があるだろう。しかし、「これらの分野をしっかりやりますよ!」と言われ、「そりゃぁー、凄い!」、「希望が見えた!」というように、心が躍り、光が差したように感じられる方が、どれくらいいるであろうか?否定はしないが、全ての項目で、どこかで聞いたことがある、使い古された言葉の羅列ではないだろうか。

 あえて、私の考える日本の成長戦略を提示させて頂く。

 それは、「日本の海洋の開発」である。日本の海とは、領海と、日本が優先して経済的に権益を持つことができる排他的経済水域とを指す。この「日本の海」の面積は、アメリカ、オーストラリア、インドネシア、ニュージーランド、カナダに次いで、世界第6位であり、約447万km2である。国土面積では、世界で61番目、約38万km2の日本がである。

 日本は、日本人は、常に自国に自信がなく、他国に対して気後れしているのではないだろうか。それは、何故か?日本人、一人一人が、小さい頃から「日本は小さく、資源がない国だ」と、擦り込まれてきたからではないか。

 それをあえて、今、否定させて頂く。それは、間違いだと。

 世界の六番目の日本の海には、世界有数の資源が眠っている。これを開発し、実用化していくことを、私がこの国の成長戦略としたいことである。

11月26日 日本人の理念

2011_01_01_元旦の風景2_04.jpg 政治家として、2年以上の活動をさせて頂いていますが、大局的に、日本が、日本人がどうあるべきかを語ってくださった方はいません。2009年に、皆さんに選んで頂いた時の民主党と、今の民主党は、明らかに違います。僅か2年で、何故ぶれが生じたのか、それは、自分たちが目指す『国家論』がないからと思われます。私は、「日本」=「日本人」の完全等価の関係にあると思っています。抽象的ですが、私は、日本人が、この国土に暮らすから日本であり、これからも、日本には、思いを一にする日本人が暮らし続けて貰いたい、と思っています。

 これまで、私は、私が理想とする日本人像を「日本人の理念」として自分自身の中に掲げて来ました。毎朝、一度、自分で唱え、自分の政治活動の軸に、また、それ以上に、一人の人間として生きていくための指針にしていたものです。これまで公表したことはありません。これから、自分が想う『国家論』をこの誌上で語るときに、自分が長年掲げてきたこの「日本人の理念」から記します。

 

日本人の理念

一、 私たちは、日本独自の歴史と文化を次世代に伝承し、世界平和の礎となる道義国家を目指します。

一、 私たちは、豊饒の海と大地を敬い、地球環境向上と人類幸福を実現する共生循環社会を創ります。

一、 私たちは、誠実と中庸を心得て、仁徳を貴ぶ、明朗活発な人間性を育みます。